銀髪姫と不良幹部
まぁいいけど。


お母さんが主役の方が盛り上がるしな。


なんて冷静に思ってみる。


冷静って言っても、本当の事なんだけど。


「答えろ、史音」


史音は私をじっと見つめ、ゆっくりと口を開いた。


ちっ。


早く言えや。


時間がなくなるだろ。


うん、…前言撤回。


冷静じゃねぇな、これ。


でも仕方ねぇよな?


史音が言わねぇんだから。


「…賭けたんだよ」


「賭けた?」


何をだ?


誰と賭けていたんだ?


「依亜はくると思っていた」


私が?


なんでだよ…っ。


「俺が呼ばれた理由は、月影を呼び出すこと。となると、俺を捕まえたと噂を流すと思ったんだ」


そんなの…っ。



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