銀髪姫と不良幹部
「依亜…」


口をギュッと結び、みんなを見る。


大丈夫、笑顔で挨拶するって決めたんだ。


私は笑顔を作り、みんなをみた。


大丈夫、私は頑張るよ。


そんな意味を込め、笑顔でみんなに言う。


「雄吾、私がいない間、狼鬼は任せましたよ?」


雄吾はただ頷くだけ。


雄吾は素直だからな。


顔を見たらわかる。


辛い思いをさせている。


私がやめていた間、雄吾が率先して狼鬼を守っていてくれたんだ。


総長である私の代わりに…。


私の分も狼鬼を守ってくれたんだ。


本当にありがとう。


< 421 / 429 >

この作品をシェア

pagetop