RUN for YOU
校門に着くと、すでに裕斗先輩が来ていた。


「裕斗先輩!
すいません、待ちました??」

「いや、大丈夫。
じゃ、行くか」


そう言って2人で歩き出した。




「「………………」」

2人とも、しばらくの沈黙。


この人、あたしに話があるんだよね……??


「………あのさ、こないだ俺の母さんと話しただろ??」

話ってなんですか、そうあたしが言おうとしたら、先に口を開いたのは裕斗先輩だった。

「えっと、こないだって??」

「新人戦の日。リレーの前だな」

あ……。
すみれさんのことだ。

「はい、話しました。
裕斗先輩のお母さんだったんですね」

「ああ。それでさ、リレーの代走に、おまえを推薦してきたやつ、誰か聞いたか??」

「聞いてませんけど……」


そういえば、だれから推薦されたのか、あたし聞かなかったなあ……。


「それ、俺が言ったんだよね」

「え………」


どうして、そんなことを……??












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