アイサツはビンタ!
「あ~あ…こんなに濡らしやがって…」

水道のところでシャツを脱ぎ、水を絞る。

やっとほとぼりが冷め、水の浴びせ合いは終わっていた。

見れば校内一面びしょ濡れだが、この気温だ。

放っておいても一時間もすれば殆ど乾くだろう。

「やれやれ…」

教室に戻り、自分のシャツを机の上に広げて乾かす。

と。

「あ」

教室には、お嬢の姿があった。

「全くもう、やってくれたわねえ」

ふくれっ面になるお嬢。

彼女の方もブラウスはいい具合にびしょ濡れになっている。

「ふーん…」

俺は真顔で呟いた。

「ピンクか」

「え?」

よく見ると、お嬢のブラウスは濡れて、下着が透けて見えている。

「ぎゃあっ!馬鹿!」

言うまでもなく俺は平手打ちを食らってしまった。

「卓也君回れ右!こっち向いたらぶっ飛ばすわよ!!」

もうぶっ飛ばしたじゃねぇかよ…。




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