アイサツはビンタ!
第六章
夏休みまで、あと一週間を切っていた。
「今年の夏休み、どーすんの?ゆきちゃん」
廊下側の窓際から身を乗り出して、お嬢が言う。
「んー?私は家でまったりしてるよー」
「羽山君とデートとかしないの?」
「私、暑い時期は貧血とか起こしやすいからさぁ…お家デートなの」
えへへ、と、照れ臭そうに宗方が笑う。
「お嬢は?」
「私は海とかプールとか行きたいなぁ。しばらく運動してないから、思いっきりスポーツとかしたいの」
「相変わらずアクティブだよねぇ、お嬢」
スポーツ系元気少女のお嬢と、インドア系小娘の宗方。
対照的だからこそ、今まで親友でいられたのかもしれない。
「ところでさあ」
お嬢は視線を下げる。
「どしたの?コレ」
彼女の視線の先には。
「……」
机に突っ伏して、真っ白な灰になった俺がいた。
「今年の夏休み、どーすんの?ゆきちゃん」
廊下側の窓際から身を乗り出して、お嬢が言う。
「んー?私は家でまったりしてるよー」
「羽山君とデートとかしないの?」
「私、暑い時期は貧血とか起こしやすいからさぁ…お家デートなの」
えへへ、と、照れ臭そうに宗方が笑う。
「お嬢は?」
「私は海とかプールとか行きたいなぁ。しばらく運動してないから、思いっきりスポーツとかしたいの」
「相変わらずアクティブだよねぇ、お嬢」
スポーツ系元気少女のお嬢と、インドア系小娘の宗方。
対照的だからこそ、今まで親友でいられたのかもしれない。
「ところでさあ」
お嬢は視線を下げる。
「どしたの?コレ」
彼女の視線の先には。
「……」
机に突っ伏して、真っ白な灰になった俺がいた。