倫敦市の人々

「もし今のジャックに捕まったら、その猟奇殺人鬼みたいに全身バラバラにされて殺されちゃうかもよ？」

ラミアの脅しに、椎奈がビクリと体を震わせる。

「止せ、ラミア・ヴァルバラ…そんな事は聖堂騎士団のこの私がさせない…」

瑠架がラミアを制し、ロンも抗議するように吠える。

「口論してる場合かよ！」

ユヤが怒鳴った。

「何とか兄ちゃんを撒かないと…そうだっ！」

彼は突然進路を変え、面々を先導する。

「塔橋（タワーブリッジ）だ！あそこに逃げようぜっ！」