倫敦市の人々
そう告げた瑠架の背後から聞こえてくる、ブーツの音。

振り向くと、そこには長身の女性が立っていた。

オリーブドラブのチューブトップ、ホットパンツ、同色のフード付きマントを身につけた、肩口までの蒼い髪に白い肌、切れ長の瞳の持ち主。

「でけぇな…」

ユヤが呟くが、それは彼女の身長に対してなのか、それともチューブトップから覗いて見える豊満な胸元に対してなのか。

「紹介する…コートニー・テフレチェンコ」

瑠架がユヤ達に彼女の名を教えた。

「さっきジャックを狙い撃ったのは…彼女の狙撃…」

確かにコートニーの手には、銃身長736.7ミリの大型ライフルがあった。

男顔負けの身長のコートニーが持っていても、相当大きく見えるライフルだ。

バレットM82A1アンチマテリアルライフル。

コートニーの相棒の狙撃銃だった。

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