倫敦市の人々
倫敦市郊外、椎奈の花屋。

「お邪魔します…」

美弦とフミは、椎奈に導かれるままに中に入る。

夜分遅くの訪問だ、流石に少し気を遣う。

「お?」

店の奥から、ユヤが顔を覗かせた。

「客か?」

「はい、こちらは高校生の茨木 美弦君とイグレシアサーカス曲芸師兼団長(仮)のフミさん」

椎奈が二人を紹介する。

「美弦君、フミさん、彼はギャングのユヤ・コーレック君です」

「ギャング…」

かたまる美弦とフミ。

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