倫敦市の人々
「じゃあ誰かが美弦を守ってやらねぇとヤバくね?」

モグモグしながら言うユヤ。

「そうですね、ジャックさんですら簡単に捕まえちゃうような子ですから」

頷く椎奈。

「今日みたいに私が偶然通りかかるとは限らないもんね」

フミが身を乗り出す。

「みんな…」

誰一人として、美弦を奇異の目で見る者はいない。

「こんな話はジャックさんと知り合った時から慣れっこですから」

椎奈が微笑む。

「おいコートニー!お前も何か言えよデカ女!」

ユヤの言葉に。

「……!」

無言のまま、コートニーはあからさまにショボンとショボくれる。

「ああっ、駄目ですよユヤ君!コートニーさん背が高いのコンプレックスなんですから!」

< 195 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop