倫敦市の人々
美弦は呆気に取られる。

こんなにも。

こんなにも上手くいっていいのか。

ありのままの自分を受け入れてくれた上に、更なる理想郷を追い求める仲間が出来た。

自分の腕がなくなる事だけを心配してビクビクしていた少年に、共に彼の身を案じてくれる仲間がこんなに沢山…。

出来すぎだ。

でもその出来すぎが、今は心地いい。

「ささ、ハーブティーのおかわり淹れますね、皆さんで乾杯しましょう!」

「うえっ?ハーブティーで乾杯っ?」

「はいっ、ユヤ君も淹れ直すの手伝って下さい!」

「おいデカ女、お前も手伝え!」

「ああっ!またコートニーがヘコんでるっっっ!」

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