倫敦市の人々
「あの二人凄いな…」

二階で瑠架とコートニーの戦う姿を見ながら、美弦が洩らす

如何に使い魔とはいえ、数十匹はいるインプを相手に、触れさせもせずに立ち回っている。

「美弦てめぇ!俺も活躍してんだぞ!誉めろ!」

まくし立てるユヤ。

勿論彼のフォローもあってこそ、瑠架とコートニーはあの大群を抑えられているのだが。

「この分だと、どうにかなりそうですね」

安心したように溜息をつく椎奈。

と。

「!!」

突然、その椎奈の足元で伏せていたロンが唸り声を上げる。

その鋭敏な嗅覚で、何かを嗅ぎ取ったように。

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