倫敦市の人々
何より。

「瑠架やコートニーやユヤが、俺の為に戦ってくれてんだ」

美弦は闇珠をキッと睨む。

「腕が千切れるのが怖いからって、ここで自分だけビクビク怯えてられるかっ」

「……誤算かも」

少し不満そうな顔をして、闇珠は影の中へと沈んでいく。

「聖堂騎士団さえ抑えてしまえば、美弦を連れ去るのなんて簡単だと思ったのになあ…帰るよ、インプ達」

その言葉を最後に闇珠はその場から退き、彼女の放ったインプ達も式札に姿を変えてヒラヒラと飛んでいく。

< 219 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop