倫敦市の人々
「あはっ、怖ぁい」

唇に人差し指を当て、笑う闇珠。

「でもね、お姉さん。ジャックは誰のものって決まってた訳じゃないでしょ?」

「つべこべ言わずに…」

ラミアの魅力的な唇から、鋭い二本の犬歯がせり出す!

「さっさとジャックを渡せ!」

文字通り、今にも咬み付きそうな勢いで闇珠に迫るラミア!

しかし。

「きゃっ、怒らせちゃった」

そんな彼女をからかうように、闇珠は足元の影の中に沈み込む。

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