倫敦市の人々
そんなやり取りをしている面々のもとへ。

「ただいま」

瑠架が戻ってきた。

「あ、おかえりなさい瑠架さん。見廻りお疲れ様です」

椎奈が言う。

聖堂騎士団として、瑠架とコートニーは昼と夜に一回ずつ、倫敦市の巡回をしている。

この街の警察とは違う『人ならざるものの存在を知る者』としての視点から、倫敦市を監視しているのだ。

「よーっす瑠架、お邪魔してるよ」

軽く手を上げるフミ。

「……」

フードを深く被り直し、瑠架は軽く会釈する。

まだフミには慣れていないらしい。

< 243 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop