倫敦市の人々
倫敦市でのみ発症するヒュプノス病。

となると、この都市の風土病のようなものだろうか。

「これがどうかしたんですか?」

フミの顔を見る椎奈に。

「…同じなんだよ」

ワナワナと震えながらフミは呟く。

「イグレシアの団長と…全く同じ症状なんだ」

「……!」

瑠架がフードの奥でハッとする。

「フミんとこの団長もヒュプノス病っ?」

「…これまで病名も知らなかったんだけど…」

美弦の言葉に頷くフミ。

「イグレシアが倫敦市に到着した夜くらいから…団長も椅子に座って眠ったままなんだ…」

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