倫敦市の人々
眠り始めて一週間近くになるというイグレシアの団長。

椎奈達は顔を見合わせる。

まさかこんな身近に、ヒュプノス病の患者がいようとは。

「どうしよう…団長を病院に連れていった方がいいのかなっ?」

「お、俺に訊かれても…」

切実なフミの問いかけに答えてやりたい所だが、美弦も医学に明るい訳ではない。

「私達で医者の代わりを出来る者はいない…ここはやはり専門家に診せるべきでは…」

瑠架の言葉に、他の者達も頷く。

その時だった。

「どうしたの…みんな集まって…」

瑠架に少し遅れて、巡回に出ていたコートニーが戻ってきた。

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