倫敦市の人々
「やっているのは…自らの保身の為の行動なのね…」

呆れたように溜息をつくコートニー。

確かに黒幕には違いないが、市長は最早この舞台から降りた役者。

全ての収拾がついた後で、罪を償わせればいい。

今重要なのは、尚も抗争が続く倫敦市の現状をどうにかする事。

と。

「!!」

突然美弦が弾かれるように顔を上げた。

続いてロンが、ピクリと耳を立てる。

「どした?美弦、ロン」

ユヤがその様子に気付く。

「影が…来る…!」

美弦特有の危機察知能力。

その予知が、一分後の危険を素早く感じ取ったのだ。

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