倫敦市の人々
「提案なんだけど」

闇珠が面々を見渡す。

「ホムンクルスとやらは倫敦市全域に出没してるんでしょ?なら私達も分散して行動した方がよくない?かたまって移動していた所で、効率は上がらないわよ?」

「……」

コートニーが闇珠を見る。

個々に分かれて行動を開始した所で、希少種であるジャックを連れ去る気なのではないか。

そんな疑念もあったが。

「コートニー」

瑠架が彼女の背中に触れる。

闇珠とて、ホムンクルスに倫敦市が蹂躙されるのをよしとは思わない筈だ。

この機に乗じてそんな真似をするとは思えない。

ここは闇珠を信じるべきだ。

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