倫敦市の人々
パトカー、救急車のサイレン。

市内の各所で上がる火の手。

倫敦市は見る見るうちに混乱していく。

かつての倫敦大火を想起させる不穏な空気。

市長の言う『ゼロに戻す』という言葉も、あながち大袈裟ではないように思える。

錬金術によって影ながら守られる筈のこの都市は、錬金術によって滅びの道を歩むという皮肉な結果を迎えつつある。

市長は『他種族の共存はできない』という結論に至ったのかもしれない。

しかしその結論を真っ向から否定する為に、敵対していた者同士がこうして手を組んでいる。

倫敦市を護る為に。

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