倫敦市の人々
帝難川周辺。

ここにもホムンクルスの群れは押し寄せる。

船を利用して川から倫敦市を脱出しようとする人々に、川を泳いで接近するホムンクルス達。

彼らは悪食だった。

野良犬、野良猫、下水道の溝鼠まで捕食する。

人間などは、ホムンクルスにとっては最高のご馳走だ。

沢山の人間が押し合いながら乗り込んでいる船。

さながら料理が山ほど並べられた大皿のようなものか。

船に乗り移って食い散らかそうとしたホムンクルスは。

「!!!!!」

逆に帝難川から現れた巨大な水の竜によって食い千切られる!

この都市の守り神?

いや。

「私が何の為に帝難川に陣取ったと思ってるの?」

水を操る能力を持つフミが、帝難川そのものを自在に操りながら言った。

< 343 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop