倫敦市の人々
振り下ろされる手刀!

ジャックは高周波ブレードで受け太刀する。

ちょうどラミアの爪を刃で受けた形。

鍔迫り合いで火花が飛び散る。

「一瞬でも気を抜けば、私の爪が眼球を抉り取るわよ?」

刃を挟んですぐ眼前、ラミアの鋭い爪がジャックに迫る。

女とは思えない膂力。

いや、女である前に吸血鬼だったか。

ジャックと押し合っても、全く引けをとらない。

寧ろ少しずつ押されているのはジャックの方だった。

「何を躊躇しているの?ジャック。私が女だからって手加減しているの?それとも…」

ラミアの口角がつり上がる。

「記憶を失くしたからって、今更人間の顔して生きるつもり?『化け物の分際で』」

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