倫敦市の人々
椎奈と目が合うなり。

ワオン♪とか言いながら、そのシェパードは椎奈に飛び掛かった!

「わひゃあぁっっっ!」

軽く頭にサンダーソニアとか咲かせつつ、引っ繰り返る椎奈。

花言葉は『愛嬌』。

まぁ確かにこのシェパード、愛嬌のある方ではあるが。

店先での椎奈の悲鳴を聞いたのか。

「どしたぁ、椎奈っ?」

すぐさまユヤがシカゴタイプライター片手に駆け出してくる。

小さなナリでも、そこはこの周辺を取り仕切るギャングとしての自覚があるのか。

身を挺してでも椎奈を守る気構え。

しかし。

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