倫敦市の人々
「いい加減にやめろよお前っっっ!」

冷静なジャックの狼狽ぶりを見かねたユヤが、シカゴタイプライターの銃口をラミアの顔に向ける。

「知ってるくせに言わない、お前みたいな根性捻じ曲がった奴は大嫌いだ!今すぐ知ってる事全部吐け!じゃないと…」

引き金に指をかけたユヤは。

「止しなさい坊や」

「っっっっっ!」

ラミアの一睨みで、その指が凍て付いたように動かなくなった。

美貌はそのままに、ラミアの顔が一変した。

瞬きすらせずにユヤを凝視する見開いた瞳。

薄笑いを浮かべながらも、友好さを微塵も感じさせない表情。

「そうでなくても若くて美味しそうなんだから…切っ掛けなんか作られちゃあ、『衝動』が抑えられなくなるかもよ…?」

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