倫敦市の人々
ここでラミアを行かせてしまえば、手掛かりを失う事になる。

侮辱を受けても、機嫌をとり続ける事になろうとも、ジャックはラミアに頼るしかない。

…歩みを止めるラミア。

「そうね…貴方にそのまま飼い慣らされたみたいに余生を過ごされるのは、私としてもつまらないわ。まともに私と遊べる相手は幾らもいなかったから…」

背中を向けたままの彼女の白魚のような人差し指が。

「!」

郊外から遠く離れた帝難川の畔…大時鐘時計台を指差した。

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