倫敦市の人々
「大時鐘…時計台?」

ジャックの背後で椎奈が首を傾げる。

「あそこに行って御覧なさい」

ラミアはそれだけ告げる。

「大時鐘時計台に何がある…?」

ジャックが問いかける。

この倫敦市の黎明期から存在する都市の象徴。

この都市の歴史を、あの大時鐘は全て見つめ続けてきた。

恐らくは、失われてしまったジャックの過去の全ても…。

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