いとしいこどもたちに祝福を【後編】
「今日は僕と一緒に邸に帰ろう。元々、そろそろ晴海ちゃんを迎えに行くところだったんだよ」
「…京さん、陸は?」
晴海よりも先に、風弓が少し不服げに問うと京は申し訳なさそうに肩を竦めた。
「母さんと一緒に話の長いお客に捕まっちゃってねえ…待ってると遅くなりそうだから僕が代わりに来たんだ」
「そう、ですか」
京に相槌を打ちながら、風弓はこちらへちらりと目配せする。
何だかんだ言いながら気遣ってくれる風弓に、晴海は小さく有難う、と告げた。
境涯(きょうがい)を隔てる囁き 終.
「…京さん、陸は?」
晴海よりも先に、風弓が少し不服げに問うと京は申し訳なさそうに肩を竦めた。
「母さんと一緒に話の長いお客に捕まっちゃってねえ…待ってると遅くなりそうだから僕が代わりに来たんだ」
「そう、ですか」
京に相槌を打ちながら、風弓はこちらへちらりと目配せする。
何だかんだ言いながら気遣ってくれる風弓に、晴海は小さく有難う、と告げた。
境涯(きょうがい)を隔てる囁き 終.