いとしいこどもたちに祝福を【後編】
「…ところで風弓、晴と母さんは?」
風弓が晴海の傍を離れてまで、自分の出迎えに来てくれるとは少々考えにくいのだが――
「姉ちゃんは昼飯の後にまた眠っちまって、まだ起きないんだ。だから愛梨さんに傍についてて貰ってるよ。折角驚かせてやりたかったんだけどな…」
「?驚かせる、って…何のことだ?」
「ああ。実はね、僕たちで今からお客様を出迎えに行くところなんだ」
「お客…これから?」
「そうだよ、言っちまえばお前の出迎えなんてそのついでみたいなもんだぜ」
愛梨や自分に逢うために訪れていた来賓については、もうそろそろ落ち着いてきた頃だ。
そもそもこの面子で出迎えに行く、ということは――霊奈家関連の客ではなくこの三人が個人的に関わっている人物、なのか?
「陸も間に合って良かったよ。お前としては真っ先に晴海ちゃんと逢いたいだろうし、冬霞帰りで疲れてるだろうけど…折角だからお前も僕らと一緒においで」
・ ・ ・
風弓が晴海の傍を離れてまで、自分の出迎えに来てくれるとは少々考えにくいのだが――
「姉ちゃんは昼飯の後にまた眠っちまって、まだ起きないんだ。だから愛梨さんに傍についてて貰ってるよ。折角驚かせてやりたかったんだけどな…」
「?驚かせる、って…何のことだ?」
「ああ。実はね、僕たちで今からお客様を出迎えに行くところなんだ」
「お客…これから?」
「そうだよ、言っちまえばお前の出迎えなんてそのついでみたいなもんだぜ」
愛梨や自分に逢うために訪れていた来賓については、もうそろそろ落ち着いてきた頃だ。
そもそもこの面子で出迎えに行く、ということは――霊奈家関連の客ではなくこの三人が個人的に関わっている人物、なのか?
「陸も間に合って良かったよ。お前としては真っ先に晴海ちゃんと逢いたいだろうし、冬霞帰りで疲れてるだろうけど…折角だからお前も僕らと一緒においで」
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