いとしいこどもたちに祝福を【後編】
天地は険しい表情のまま一頻(ひとしき)り触診を行うと、愛梨のほうを振り向いた。

「…呼吸は浅いし脈拍は乱れてる。詳しくは何とも言えないけど…意識を失ったことも心配だし、早急に適切な処置を行なったほうが良いですね」

「陸!母さん!」

其処へ、京が数人の使用人を連れて戻ってきた。

「父さんの主治医には連絡した、取り敢えず父さんを休ませなきゃ」

「う、うんっ…」


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