いとしいこどもたちに祝福を【後編】
33 晴れた日の海
「…遅くなって、ごめんね」
――よう、晴海
…だれ?
――相変わらず、だな
……わたしのこと…しってるの?
――知ってるよ。俺はずっとずっと昔から、お前を知ってる
…わたしはあなたのこと、しらないよ
――知ってるさ。ただ、ちょっと忘れちまってるだけだよ
ほんとに…?
――ああ。お前は嫌なことが沢山重なって、自分の中にあれこれと色々なもんを押し込めちまったんだ
そう、なの?
――早く俺のことも思い出して欲しいんだけどな
…むずかしいこと、よくわからないよ
――簡単だろ。…あいつのことを考えなければいい
だれの、こと…?
――あいつと向き合うのが怖いんだろう?だから忘れてしまいたかったんじゃないのか
え…
――お前は、不安だったんだろう。だからそれを認めたくなくて、そうして閉じ籠ってる
ちがう、よ…そんなこと、ない
…だれ?
――相変わらず、だな
……わたしのこと…しってるの?
――知ってるよ。俺はずっとずっと昔から、お前を知ってる
…わたしはあなたのこと、しらないよ
――知ってるさ。ただ、ちょっと忘れちまってるだけだよ
ほんとに…?
――ああ。お前は嫌なことが沢山重なって、自分の中にあれこれと色々なもんを押し込めちまったんだ
そう、なの?
――早く俺のことも思い出して欲しいんだけどな
…むずかしいこと、よくわからないよ
――簡単だろ。…あいつのことを考えなければいい
だれの、こと…?
――あいつと向き合うのが怖いんだろう?だから忘れてしまいたかったんじゃないのか
え…
――お前は、不安だったんだろう。だからそれを認めたくなくて、そうして閉じ籠ってる
ちがう、よ…そんなこと、ない