もう一度、あの夏にもどれるなら。
・・・莉子side・・・

自分の部屋にもどろうと階段を上がる。

ハルにも好きな人とかいたんだな…なんだか以外だ。

自分の部屋に入ってベッドに腰掛ける。何時も寝ている私のベッドより少し硬い。

外は暗くて、雨が凄くて、何も見えなかった。これじゃあの気にいった樹も早苗が綺麗だと言っていた星空も見えないな……

せっかく楽しみにしてたのに。少し…いや、かなり残念だ。

まぁ、仕方ないか。これからどうせ1週間もあるのだ。焦る必要はないだろう。

電気を消して布団に入る。やっぱ何時も寝てるのと違うから寝づらいな……

何度か寝返りを打つうちに気にならなくなってきた。今日は片づけなんかで働いて疲れたしなー…

うつらうつらしてる内にふとこんな事を考えた。

…きっと今、何があっても誰も気づかないだろうな。よっぽどのもの音がしない限り気付かないよ。

そんな事を考えてる間にも睡魔は襲ってくる。

…雨音が聞こえる。それだけ。静かな夜だ…

それを最後に私は意識を手放した。

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