溺愛†マドンナ
私はパラパラと国語の教科書を捲りながら答えた。


頭脳明晰の秀悟には及ばないけど、私だって一応テスト勉強を頑張ってはいる。


璃々がうちに来てからはさらに変な所は見せられなくなって、お母様は嬉しがっております……アハハ。


「来栖、勉強国語やるのか?」


おお!珍しく柿出君が自分から話しかけて来た!!


「うん。でも勉強ってやっぱり大変だよね。もう頭パンクしそうだよ」


「……だったらオレが教えてやるよ」


………えっ?


パチパチ瞬きをして声がした左隣の席を見ると、頬杖をして私を見ている剣君と目が合った。
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