溺愛†マドンナ
タラタラと汗を流しながら、私の机の前に並んで立っている静帆とはよを見上げた。


「な、なんで………?」


「イヤ、だって……今立置君が“おはよう”言ったのに、アンタ無言だったじゃない」


「目も合わせようとしてなかったし……昨日一緒に誕生日祝って貰ったんでしょう?ケンカでもしたの?」


どうやら2人は秀悟から昨日の事は殆ど何も聞かされていないらしく、不思議そうな表情で私を見下ろしていた。


何て答えたらいいのか迷っていると、昨日秀悟に抱きしめられた映像が、頭の中にカムバック。


「なっ、大丈夫!何も無いからっ!」
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