溺愛†マドンナ
いきなり特別と言われ、イマイチ意味が理解出来ない私の疑問が、スルリと口から出る。


剣君はそんな私を黙って見つめていたかと思うと――――…



「お前はオレの大事な人間って事だよ」




初めて……思いっきり、一点の曇りも無い様な笑顔を私に向けた。


「…………!!笑っ………ッ」


いつもの冷たい笑い方や挑発的な笑顔ではなくって、明るい陽射しの下にいるかの様な柔らかい微笑み。


初めて見た剣君の自然な笑顔に、私の心臓は昨日秀悟に抱きしめられた時と同じ位……


イヤ、それ以上に激しい高鳴りをみせたのだった。
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