溺愛†マドンナ
だって好きだった男の子に再会出来たのに、自分の事忘れられてるんだよ?


高校生になってから初めて顔合わせたんだったら、はよはこの1年3ヶ月、どんな想いで緋ノ戸君を見ていたんだろう。


はよの気持ちを考えると苦しくて、なぜか私が泣きそうになってしまった。


「ねぇ……世那ちゃん」


「んっ?」


自宅に帰るはよと静帆を見送り、玄関に入ると、璃々が神妙な面持ちで話しかけて来た。


「世那ちゃんが……さ、どういう決断するのかは世那ちゃんの自由だけど……後悔だけはしない様にね?」


「え?」


「私宿題やって来る!」
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