溺愛†マドンナ
その笑顔があまりにも優しくて、私の心臓はドキン…と跳ね上がった。


剣君は最近本当に笑う事が増えた。


前は緋ノ戸君や柿出君等ヤンキー仲間にしか笑わなかったらしいのに、“本当に?”と疑いたくなる位笑うんだ。


しかも気のせいかもしれないけれど、私にだけ特に笑ってくれている気がするんだよね。


まぁ……あくまで“気がする”だから、やっぱり気のせいかもしれないけど………


「嫌じゃ……ないけど……」


「じゃあ決まり。早速宿題始めようぜ」


私の返事に更に微笑んだ剣君は、カバンから筆記用具とプリントを取り出した。
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