溺愛†マドンナ
「静帆、あの人誰?」


「えっと……確かD組の矢道って人だけど……私もよく知らないわ」


直立しているはよの後ろで、ヒソヒソと話す私と静帆。


その時はよが私達の方に振り返ったのだが、顔面蒼白で体が微妙に震えていた。


「世那…静帆……どうしよう。この人私に告白してきてきちんとフッたのに、“絶対諦めない”ってしつこい人なの………」


「えっ……つまりはよのストーカー!?」


「マジでしつこいのよ……もう何度も何度も“つき合えない”って言ってるのに」


はよの震え声に、私と静帆はあり得ない程心拍数が急上昇した。
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