溺愛†マドンナ
「確かにな。オレ100m13秒で走れるから、全力で走れば逃げ切れたんだろうけど………ちょっとイライラしててさ」


最強君が空を見上げて、アッシュゴールドの髪がサラッと揺れる。


私はエコバッグ両手に、 ただ立っている事しか出来なかった。


「で、アンタが見ていた通りになったっていうワケ。アイツ等対して強くもないクセに、ザマーミロだわ」


「えと…つまりイライラ解消の為に、ケンカを?」


問いかけると、「ああ」と短く頷く最強君。


そんな………幾ら強いからって、もしかしたら相手が武器とか持ってたかもしれないのに。
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