溺愛†マドンナ
静帆の付け足しは、混乱している私の中に、スルッと入って来る。


私は再び目を閉じて、今思い当たった人に“好きだ”と言われる場面を思い浮かべてみた。


優しい瞳と声で、“恋”としての好き………


脳内で『好きだ』と言われた瞬間、室内にいるのに温かい風が体中を撫でた様な気分になった。


「嬉しい……私この人に恋の意味で“好き”って言われたら、嬉しい………」


目を開けて3人に報告すると、はよと静帆はお互いにちょっと切なそうに笑っていた。


璃々だけは意味が分からなそうに、「えっ?えっ?」と狼狽えまくっている。
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