溺愛†マドンナ
「で、どうなったワケ?まだ自覚出来てないのか?」


的に向かって真っ直ぐに飛んでゆく矢の様な視線が、私の視線と絡んだ。


カァァァと、私の頬の温度が一気に上昇。


茹でダコソックリになって途端にモジモジし始めた私に、幼なじみは全部を見抜いた様だった。


「そっか……自覚したのか。昨日鎌松と萩里お前と会わせて、やっぱり良かったよ」


「………秀悟は……その、私の好きな人………」


「剣…だろう?分かってたよ」


秀悟の口から剣君の名前を聞いた瞬間、心臓を鷲掴みにされたかの様な感覚に陥った。


そう…私の好きな人は剣君。
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