溺愛†マドンナ
剣に自分から告れと言われて項垂れていた世那は、今は力が抜けたのか、八の字に下がっていたマユゲも元に戻ってる。


「秀悟は春の王子って呼ばれてるけど、私スマイルプリンスでもいい様な気がするなぁーー」


「何だよスマイルプリンスって………だったら春の王子の方がまだマシなんだけど」


世那のアゴを掴んだまま、いつもの様に会話していた時だった。


―――――バンッ!


「「っ!?」」


いきなり美術室の扉が大きな音をたてて開いた為、驚いた弾みで世那のアゴから手が離れる。


扉を凄い勢いで開けたのは、まさかの人物だった。
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