溺愛†マドンナ
そこまで言って鎌松は、萩里と顔を見合わせる。


何か言いたい事を我慢しているかの様な2人の態度に、糸が1本繋がった気がした。


「もしかして降りて来たのって、剣?」


「うん……剣君が美術室入ろうとして、止めたかったんだけど出来なくて……」


「空き教室から覗いてたら剣君、暫く固まって美術室の扉の窓から中見てた。なんか覗き見してる人覗き見するって、変な感じだったな」


「フーン……やっぱりアイツもオレと世那のやり取り見てたのか」


ハァ……さっき世那に面倒な事になるって言ったけど、もうすでに充分なってたな。
< 451 / 503 >

この作品をシェア

pagetop