溺愛†マドンナ
ダルそうに頭を掻くと、萩里と鎌松がジィッとオレに視線を送る。


オレはあえて何も言わないで、キレイな青空が広がっている窓の外を眺める。


5秒位経った時、萩里が我慢出来なくなったのか声を出し始めた。


「あの……立置君。剣君はどうしてあんなに怒ってたの?私とはよ見てなかったけど、まさか本当にキス……?」


「してないよ。フラれたのにキスするワケ無いだろ」


目線を窓の外にやったまま、ハッキリと言い切った。


「多分剣、誤解してるんだよ。オレと世那がキスしてたって……角度と体勢のせいで」


「角度と体勢?」
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