溺愛†マドンナ
分かってる……榮児はただ単に世那の名前を出しただけだって。


しかし今オレの怒りの原因は、何を隠そうその世那と………立置の事。


「――――知らねぇよっ!」


これ以上誰とも話したくなくって、足早に階段から離れた。


「慶太郎……力也どうしたんだ?」


「さぁ…だけどアレヤバイ気がするから、そうなったら止めるか」


後ろでゴチャゴチャ言ってるのを無視して、一心不乱に廊下を突き進んだ。


B組の次の授業は家庭科で、調理実習なんてウルトラめんどかったオレ達は、サボる事に決めた。


『オレ、美術室行ってくるわ』
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