溺愛†マドンナ
勉強する事は悪い事では無いのに、鼻で笑いつける剣に対して激しい怒りが湧いた。


「だったら?テスト前所か普段から勉強なんてしない人に、とやかく言われる覚えは無いんだけど」


普通の生徒だったら、剣が怖くてこんな事は絶対言えないだろう。


そう思う様な事もスラスラと口に出す事が出来る位、オレはイラだっていた。


案の定、侮辱された剣の顔がピクリと歪む。


だけどオレは本当の事を言っただけなのに、侮辱と取られるのはこっちの方が心外だった。


ひどく重苦しい空気が、オレと剣が向かい合う廊下にドンヨリと流れていた。
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