溺愛†マドンナ
もう6月だというのに、背中がヒヤリと冷えた気がした。
「なっ……気に……入ったって…………」
本当は分かってる。
この男が誰を気に入ったと言っているのか、なんて。
と言うか一昨日の時点で見抜いていたのに、オレは何をこんなに狼狽(うろた)えているんだ?
まじまじと剣を凝視していると、剣が首を傾げた拍子に、銀色のクロスのピアスが揺れた。
「だから………オレ世那の事、気に入ったんだよね」
やっぱり……剣が気に入ったと言うのは、世那の事だった。
「ふざけんな………何だってアイツなんだよっ!?」
「なっ……気に……入ったって…………」
本当は分かってる。
この男が誰を気に入ったと言っているのか、なんて。
と言うか一昨日の時点で見抜いていたのに、オレは何をこんなに狼狽(うろた)えているんだ?
まじまじと剣を凝視していると、剣が首を傾げた拍子に、銀色のクロスのピアスが揺れた。
「だから………オレ世那の事、気に入ったんだよね」
やっぱり……剣が気に入ったと言うのは、世那の事だった。
「ふざけんな………何だってアイツなんだよっ!?」