towani
「あれぇ、百合、待っててくれたの?」
後ろから菜々子の声が聞こえた。
相変わらず菜々子は美人で羨ましい。



「うん、てか練習長いね〜」
「吹班はねー、時期引退だから頑張るよ」
菜々子はクラリなんとかっていう楽器を吹いていて、吹班の班長。
カッコイイ親友。
なのにあたしは帰宅部の冴えないダメ女子。


なんだかんだこの間入学したと思ったらもう受験だ。




もう、菜々子とは離れてしまう。
それがホントに想像つかなかった。
そればかりなんとなく考えてしまう。


駅まで10分かかり、電車に乗った。



菜々子はサッカー部の彼氏がいる。
あたしは中学の時、1つ上の先輩と付き合ってた。
高校入って、2つ上の先輩と付き合ってたけど・・・・あぁ、これ以上思い出したくないかも。




電車に乗って、菜々子と並んで座って



彼氏と部活の愚痴聞いて、



進路の話をして



最近の流行りの話をしたり





いつもの会話をして






降りた駅でバイバイした。
いつもの景色。
いつもの風。
いつもの空。





いつもどうりの日で
いつもどうりの夕方で


いつもどうりに時間がたって




そんな日々がずっと続いていくと思ってた。
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