・Another world・
「ライト…。」


まだ目を覚まさない。


そのとき


「おかえり。」


女王ミルキーウェイ様が言った。


まるでライトが来たのを知っていたような台詞。


普通なら驚くはずなのに…。


「なぜ、女王様はライト様が帰ってくるのをご存じで?」


「…これを見ればわかるでしょう…。」


俺と目を合わさず、少し慌てたようにライト様の服を脱がし始めた。


「…何をなさって!///」


「ほら…。」


「!
やはり先ほど…。」


「そう、さっきライトに七色魔法を与えたわ。」


そうか、だから使用できたのか…。


「でもこの魔法が受け継がれたということは…。


この子は周囲の国々から狙われる。
もちろんこの国も…。」


一瞬顔をしかめた。


「もちろんそのときは、僕が守ります。


命をかけてでも…。」


女王様に向き直り片方の膝を床につけ心臓に握りこぶしをあてた。


これはこの国の敬礼のようなものだ。


「命はかけてはいけないわ…。」


え…。









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