神様と出会いました。
第一章
出会い。
雨が降っていた。
台風シーズンのすぎた10月半ば。
時折吹く風が冷たく感じ、私は首をすくめた。
全く、いきなりガクッと下がった気温には困ったものだ。
ブレザーの中にセーターを着ているにしろ、まだ寒く感じる。
「今年の冬、越せるかな…」
寒いのは苦手だ。
ただでさえ引きこもりがちな私だが、冬は更に引きこもりとなる。
学校以外の休日は誘われない限り自ら家を出ようとしない。
むしろ家に引きこもってアニメ、ゲーム、漫画のサイクルをこなす。
ようするに、私は弱引きこもりなヲタクなのだ。
傘を持つ指先が冷たくなり始めている。
白い息は出ないからまだそんなに寒くはないんだろうけど、寒がりで冷え性な私はこの時点でもうアウトだ。
家までまだ少し距離はある。
こんな田舎の畑の横の道沿いにコンビニなんかあるはずもなく、私は仕方なく自宅に向かってひたすら歩いていた。
もう少しこの辺も都市化が進んで快適になってくれないものか…。
隣の市では最近都市化が進み、地元の住民もそちらへ引っ越すことが多々あった。
なので私の住むこの地域は最近過疎化しつつある。
実際、私の友達も何人かは引っ越していった。
まぁ、高校だから転校とかになるわけではないので離れることはないのだが…。
ポケットの中のスマホを出し、時計を確認する。
「まだ四時かー…」
早く帰りたい気持ちはあるが、帰宅してもすることはない。
要するに、暇。
少し寄り道をしようかとも思ったが、田舎だ。なにもない。
ポケットにスマホを戻し、片手をそこに突っ込んだままどこかないものかと思考を巡らせた。
小さい頃からこの田舎で育ってきた。
春には桜並木を歩き、夏には川遊び。
秋は暖色系の落ち葉に囲まれ、冬は雪遊び。
地元は知り尽くしているつもりだ。
遊ぶのはいつも自然の中で、都会の子のように町に出かけることは少ない。
中学時代は部活に明け暮れていたし、高校に入ってからは引きこもりだ。
地元の友達と隣町へ出かけるのも一ヶ月に一度。
うん、これだけ言えばここがどれだけ田舎かわかってくれるだろう。
「そうだ…久しぶりにあそこに行こうか」
ふと、頭の中で浮かんだシーンを思い出す。
子供の頃近所の子供らでよく遊んだ神社だった。
わりと家から近いし、暇つぶしに覗くくらいいいだろう。
何年ぶりだろうか…。
あれは小学生だったから、約六年ぶりくらいか?
久しぶり思い出す小学校時代の記憶を懐かしく感じながら私は神社へ足を進めた。
台風シーズンのすぎた10月半ば。
時折吹く風が冷たく感じ、私は首をすくめた。
全く、いきなりガクッと下がった気温には困ったものだ。
ブレザーの中にセーターを着ているにしろ、まだ寒く感じる。
「今年の冬、越せるかな…」
寒いのは苦手だ。
ただでさえ引きこもりがちな私だが、冬は更に引きこもりとなる。
学校以外の休日は誘われない限り自ら家を出ようとしない。
むしろ家に引きこもってアニメ、ゲーム、漫画のサイクルをこなす。
ようするに、私は弱引きこもりなヲタクなのだ。
傘を持つ指先が冷たくなり始めている。
白い息は出ないからまだそんなに寒くはないんだろうけど、寒がりで冷え性な私はこの時点でもうアウトだ。
家までまだ少し距離はある。
こんな田舎の畑の横の道沿いにコンビニなんかあるはずもなく、私は仕方なく自宅に向かってひたすら歩いていた。
もう少しこの辺も都市化が進んで快適になってくれないものか…。
隣の市では最近都市化が進み、地元の住民もそちらへ引っ越すことが多々あった。
なので私の住むこの地域は最近過疎化しつつある。
実際、私の友達も何人かは引っ越していった。
まぁ、高校だから転校とかになるわけではないので離れることはないのだが…。
ポケットの中のスマホを出し、時計を確認する。
「まだ四時かー…」
早く帰りたい気持ちはあるが、帰宅してもすることはない。
要するに、暇。
少し寄り道をしようかとも思ったが、田舎だ。なにもない。
ポケットにスマホを戻し、片手をそこに突っ込んだままどこかないものかと思考を巡らせた。
小さい頃からこの田舎で育ってきた。
春には桜並木を歩き、夏には川遊び。
秋は暖色系の落ち葉に囲まれ、冬は雪遊び。
地元は知り尽くしているつもりだ。
遊ぶのはいつも自然の中で、都会の子のように町に出かけることは少ない。
中学時代は部活に明け暮れていたし、高校に入ってからは引きこもりだ。
地元の友達と隣町へ出かけるのも一ヶ月に一度。
うん、これだけ言えばここがどれだけ田舎かわかってくれるだろう。
「そうだ…久しぶりにあそこに行こうか」
ふと、頭の中で浮かんだシーンを思い出す。
子供の頃近所の子供らでよく遊んだ神社だった。
わりと家から近いし、暇つぶしに覗くくらいいいだろう。
何年ぶりだろうか…。
あれは小学生だったから、約六年ぶりくらいか?
久しぶり思い出す小学校時代の記憶を懐かしく感じながら私は神社へ足を進めた。