極上男子〜王子たちの恋愛事情〜


いつも思うことがある。

山田くんは、ヤキモチを妬いてくれない。



山田くんは、格好いいし、運動も勉強も出来て、かなりモテるから

私は、ヤキモチ妬いてばっかりなのに。


まぁ、私は凡人だからヤキモチを妬くきっかけが無いだけかもしれないけど。





……きっかけがない。

なら、作ればいいじゃん!





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次の日、学校へいち早く行く。

「あれ、桜庭。今日は早いな」

「うっちー!いいとこに来た!」


うっちーこと、
内田雅人。

私の隣の席で、よく授業中に話してる。


「うっちー、って呼ぶな!あだなが定着しただろうが。
で、なんだよ」

「うっちー、私と仲良くして!」

「は?なんだよ急に」

「実は…」


それから、

山田くんがヤキモチを妬いてくれないこと、

私だけに意地悪なこと、

いつも余裕なこと、

全ての事情を話した。


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