極上男子〜王子たちの恋愛事情〜
そっか。
そうだったんだ。
全部、私の勘違いだったんだ。
「そのチョコ、啓汰にあげる。」
「え?」
「もともと啓汰にあげるつもりだったし。」
「それって、」
よし、言うんだ。
頑張れ、私。
「啓汰のこと、好き!」
「ま、じで」
「うん、好き!」
「やっぱり嘘でした、なんて言うなよ?」
「言わないよ。」
啓汰は、顔を真っ赤に染めて
ちょっとぎこちないけど、私を抱きしめた。
「えへへ、幸せだね」
「うん、幸せ。」
バレンタインに変わった関係。
これって、
チョコレート戦争に勝ったんだよね?
少し勇気を出せば、
きっと、幸せはやってくる。
一途男子 END